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半年間のカナダエンジニア経験

Published
2023/4/1
Tags
2023
留学
Review
就職
iOS
Vancouver
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3月末を持って9月から働いてきた会社をレイオフにより退職した。
働いていた会社は受託会社でクライアントは主に米系企業でしたが、SVBの破綻や昨今のレイオフの波を大いに受けた形となります。
 
 
このエントリーではポジティブ・ネガティブ関わらず半年間での学び、反省を羅列していきます。
 

年収

いきなりお金の話からするけれど、128,000CADだった。為替によるけど1300万円くらい。
いくら物価が高いバンクーバーといえど、自分にとってはとてつもなく期待以上の額で、一切辞める気はなかった。転職なんてしたくないと思いつつ、この状況を飲み込まなければならない。幸い、一人暮らしを始める(*)ような生活水準を上げる行動はしていなかったので、年収が下がったとしても耐えられるはず。
(*バンクーバーでアパートを借りようとすると1ルームですら20万円かかることがある。)
 
年収は本人の技量にはよらず、会社と経済によると学んだ。AIがアプリ開発できるようになったとしたら、エンジニアをいくらで雇うのだろうと考え、戦々恐々としている今日この頃。
 

技術

iOSエンジニアとして技術面での成長が凄まじく、たくさんの学びがあった。
プロジェクトとしては金融系クライアントのネイティブフルスクラッチだった。参加時点ですでにある程度の形ができており、初めはキャッチアップに戸惑いはしたが、大きな問題ではなかった。
iOS15以上のみをサポートし、SwiftUIを主軸にした開発ができていたのは幸運そのものだった。なかでもThe Composable Architectureをフル導入して、状態管理を統一するだけでなく、テストコードもしっかりと書いてきた。最近サポートされた並行処理の機能も全面的に取り入れられた。
また、アクセシビリティに対応し細々した機能も改善していった。テキストサイズやVoice Overの対応は初めてで、そもそも考慮したデザインとは?をデザイナーと考え直したり、audio graphの作成など勉強になるものばかりであった。
 
swift-composable-architecture
pointfreecoUpdated May 25, 2023
 

英語

 
自分の英語力は控えめに言っても、「海外旅行を不自由なくできる」レベルであり、「複雑なビジネス要件を議論できる」レベルには達していません。こればかりは時間がかかるものだと理解はしているつもりだが、勉強不足でもあり、コーディングに多くの時間を割く方が有意義でコミュニケーションを意識的に避けてしまっていた。
トレーニングの一環として、英会話オンラインクラスを受講したり、ミートアップやパブリックスピーキンググループにも参加している。機会を最大限に活かし、仕事でコミュニケーションの面から貢献したいと思っていた矢先の出来事で悔しい気持ちでいっぱいだ。
 

マインド

携わっていたアプリ自体がUSの富裕層向けであり、カナダ移民の自分にはアカウントすら作ることができず、自分が利用できないアプリを作ることへの不満が多少あった。英語で仕事ができて、金融知識が少しついたり、技術的な挑戦ができているなど、ポジティブな面が多い一方、アプリそのものに対しての思い入れが全く湧かなかった。リリースもしたし、次の面談で異動できるかを相談しようと考えていたところだった。
転職するとしたらやはり自社プロダクトに限る。
 

おわり

3ヶ月経った頃に振り返っているエントリーがあるが、ほぼ内容が変わっていない。
⚖️入社3ヶ月で学んだこと2022/12/20 7:432022/12/23 3:29
つまり、その後の3ヶ月での成長や学びが少ないことを意味している。これは大きな反省点だ。チャレンジができていなかった証拠だ。
 
就職した時のお気持ちはこちら: 🍁カナダで就職しました