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5月の風

長いようで短い1ヶ月間でした。4月の三週間弱の旅行から帰ってきてから、何もかもをゼロから考え直そう、自分の人生と幸せを見つめ直そうとゆったりとした過ごしてきました。
人生2度目のニート期間です。
 
カナダ現地企業への就労を目指し、さらにその先の永住権を狙ってはいたが、3月末をもってレイオフにより退職した。ワーホリビザが丸々1年分あるので、転職活動をして再就職、再出発となるのが定石なはずが、どうにも腰が重かった。アプライはいくつかしてみたがやはり不況だし就職氷河期で求人も以前より少ない。さらに言えばバンクーバーの気候がどうにも合わなくて、10~4月は太陽を拝める日が週に一度あれば良い方で、幸い気温は東京みたいな物だがほぼ雨or曇りなため、精神的に耐えられないものがあった。自分なりに工夫して過ごしてきたけれど、特別永住権が欲しいと言う気持ちは段々と薄まっていった。
 
一方で、このエントリーを書いている5月は異常に過ごしやすく快適で、一生この雰囲気を保っていて欲しいと思えるくらいのものである。太陽が燦々と輝き、気温20度前後で涼しげな風が吹き、湿度は高くなく、日向ぼっこや外出するにはぴったりだ。BBQをしたり、ハイキングやサーフィン、キャンプに行ったりとこれまでの鬱憤を晴らすかのように自然に触れて、まだまだいろんな楽しみ方があるんだなと思わせてくれた1ヶ月だった。
 
しかして人生における「カナダ編」は自分の中では終了しており、すでにエピローグに突入している。移住を計画したのが3年前のコロナ発生時期で実際に渡航したのが2年前の3月。学生期間を経て就職できたのが1年半後の2022年の9月で退職が半年後の3月。順風満帆に就職し、永住権を取り腰を落ち着けるというシナリオについて空想に耽るも、いつか日本へ帰る日が来るだろうとも考えていた。すでに10年分の体験を凝縮した気持ちでいっぱいだ。まだやれることはありそうだけど、今の自分にとってやりたいことがない。
 
キャリアだけでなく旅行やプライベートにおいても、日本にいるだけではできなかったであろう経験をしてきた。その中で日本の良さを再確認することもあり、すでに満足感がかなり高い。ということで、カナダ生活をもう1ヶ月満喫して日本へ帰ります。寂しくもありますがやりたいことはできたし、反省はあれど後悔はありません。次に何をするかは全く決めていないし、まだ決めたくないなと思っています。全く別のキャリアでもいいかなとも。
そして、牛丼が楽しみで仕方ない今日この頃です。牛丼はソウルフード!
 
最後に、5月に読んでよかった本と感想を、どうぞ。
 

積読していた一冊。文章が難解で構成も特殊で諦めたことがあるのだけど、今の自分にとっては最適な内容だった。基本はロードトリップの小説でありつつ哲学書である。哲学的探究や思考を巡らすと共に、オートバイの旅を続けるそれ自体が禅を禅たらしめる行為そのものだと感じた。いまだに咀嚼できない。誰がお勧めしていたかも覚えていないけれど、感謝したい。
 

著者が出演しているYouTube動画を見てインタビューや記事を漁っていた。タイトルが日本人向けの煽り系で苦手なんだけど内容はしっかりしていて、「成功(仕事)依存症」「流動性知能と結晶性知能」など今後のキャリア選択、人生設計におけるヒントを得た。
 
 

こちらも積読。仏教、と一言で言っても主語が広すぎるがその中でも瞑想や「無我」「空」といった基本的概念に集中し解説している。導入にマトリックスの引用があるなど読者を惹きつける工夫を凝らした良書であり、読了後には新しい視点を得られること間違いなし。
 

マインドフルネス瞑想の関連から、友人にお薦めされて読んだ。なぜ呼吸の仕方を学ぶのかから如何に呼吸が大事か(当たり前!だがそれ以上に)、また正しい呼吸法とは?を解説している。自分自身について知りたい人、健康や自己成長や興味のある人。非常に楽しく読むことができ、実践的な内容も多く含まれた良書だった。